挨拶
喪主挨拶文例集
葬儀
喪主の御挨拶では、遺族を代表して、葬儀に参列頂いた皆さまへ感謝の気持ちをお伝えすることになります。
従って、「葬儀に参列頂いたことへの御礼」と「生前の故人に対する厚誼への御礼」を、簡潔に述べることが基本となります。
" 喪主挨拶(子) 大往生といえる最後
本日はお忙しいところ、父の葬儀にわざわざ御会葬くださいまして、誠にありがとうございました。
またご鄭重なご弔意ならびにご香志を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
明治生まれの父は、家督をゆずりまして以来二十年、悠々自適のうちにすごしておりましたが、昨日明け方眠るがごとく八十八才の生涯を閉じました。
若い時からさまざまな苦労も味わい尽くした生涯ではありましたが、まさに幸せな大往生ともいえる最後であったことは、子として何よりの慰めでございました。
父が晩年を豊かに過ごすことが出来ましたのも、ひとえに皆様方のご厚情のたまものと深く感謝致しております。
これからは残されたもの力を会わせて父の意志を受け継いでゆきたいと思います。これまで同様のご指導とご鞭撻をお願い致しまして、お礼のごあいさつと致します。
" 喪主挨拶(子) 家業の後継者として
皆様には、大変ご多忙中にもかかわりませず、またお暑い中を、亡き父・青山太郎の葬儀に、かくも多数ご参列下さいまして誠にありがとうございました。私は、長男の一男でございます。喪主として一言ご挨拶を申し上げます。
父・太郎は○○県○○市で青山家の長男として大正○年○月○日に出生致しました。○○商業を卒業後東京 に出てデッチ奉公の後、祖父が創立した現在の青山株式会社に入社。昭和三十年に同社を引き継ぎまして以来、幾度の変転の後今日に至っております。社業がこれまでに発展できましたのも、ひとえに皆様方のご厚情のおかげと感謝しております。七十二年悔いない生涯をおくって、故人も満足し、かつ感謝の念を持ってあの世に旅立ったことと存じます。父になり代わりまして心からお礼申し上げます。今後は残った母を大切にし、家族心を合わせて父の意志を受け継ぎ、社業発展のために身を捧げる覚悟でございます。
亡き父同様、ご厚誼のほど切にお願い申し上げまして、お礼の言葉に代えさせて頂きます。
どうもありがとうございました。
" 喪主挨拶(子) できるだけ簡潔に
本日は大変お忙しいところをわざわざお参り頂き、ご焼香を賜りまして誠にありがとうございました。
父生前中は何かとお世話に成り、ありがとうございました。
これからは兄弟皆仲良くし、母を大切にして立派な家庭を営み、父にも安心して見守ってもらえるように努めたいと思っております。
今後とも亡き父同様のご指導ご鞭撻をお願い致しまして、ごあいさつにかえさせて頂きます。
" 喪主挨拶(子) 急逝した様子をのべる場合
本日はお忙しい中、またお休みにもかかわらず、かくも多数の方々にご会葬たまわり、誠にありがとうございました。
また会社の皆様方や先輩、友人の方々からは心のこもったお別れの挨拶を賜り、故人もさぞかし喜んでいると存じます。生前中のご好誼に厚く御礼申し上げます。
父は勤勉実直な人で少しの時間もじっとしておられない性格でございました。朝は五時には起きて調べ物をし、夜はいつも十二時過ぎまで机に向かっておりました。そんな生活の積み重ねが祟ったのか、一昨日脳溢
血で突然倒れ、私達が病院にかけつけた時にはもう意識がなく、そのまま帰らぬ人となりました。
まだ六十一才の元気だった父がよもや亡くなろうとは全く思ってもいませんでした。
今は、ただただ、一生懸命頑張っていかねばと思うばかりでございます。まだ若輩でありますので、これまでにも増してご指導とご鞭撻を賜りますよう、ここに切にお願い申し上げご挨拶と致します。
本日はどうもありがとうございました。
" 喪主挨拶(夫) 長年連れ添った妻への感謝
本日はご多用のところ、皆様方には亡き妻のために、わざわざご会葬頂きまして、誠にありがとうございました。
おかげを持ちまして葬儀も滞りなく終えさせて頂きました。皆様方のあたたかいお心に見送られて、妻もきっと喜んで浄土におもむいたことと存じます。生前から色々とお世話を頂きました皆様方に、故人に代わり厚くお礼を申し上げます。
妻は行年七十三歳。わがままな私に四十年間もよく仕えてくれました。これといった趣味もなく、ただ黙々と働いている姿を思いだしますと、もっと好きなことをさせてやっていたらと、今更ながら後悔の念が沸き上がってまいります。
おかげさまで娘も孫達も元気でいますが、とりあえず私はよそ様にご迷惑のかからぬよう、妻の位牌を守ってこの家で生活するつもりでございます。どうぞ、これからも変わらぬお付き合いのほどをよろしくお願い致します。どうも本日はありがとうございました。
" 喪主挨拶(夫) 若くして先立つ妻
本日は、お忙しところ、妻・花子の告別式にご参列下さり最後までお見送り下さいましてありがとうございました。また多くの方々より御弔慰ならびにご香典を賜りましたこと、この場をおかりしまして厚くお礼申し上げます。
私どもが結婚いたしましてから二十年、二人の子もやっと私共の手を離れ、妻もこれからは好きなことをして暮らすと楽しみにしていた矢先の出来事でした。妻がまだ四十四歳にして、ガン末期と聞かされた時には、大変ショックで、しばらくは仕事も手につきませんでした。しかし花子も入院中には毎日子供たちに囲まれ、これまでにない充実した日々を送らせて頂きました。先生や看護婦さんの懸命のご介護で、からだの苦痛も少なく、やすらかなうちに静かに息を引き取ることが出来ました。
これまで花子は妻として母としてほんとうによくやってくれたと思います。そして「みんなどうもありがとう、本当にありがとうね」と言ってくれたのが、何よりの慰めでございました
これからは残る二人の子供と一緒に生活してまいりますが、何分男手一つでは、何かと不行き届きも多いことと思いますが、どうか、これかまで同様のお付き合いを頂きますようお願い致します。
皆様本日はどうもありがとうございました。
" 親族代表挨拶(喪主のおじ)
本日は皆様ご多用中の所、わざわざご会葬頂きまして誠に有難うございました。出棺に先立ちまして青山家を代表して一言ご挨拶を申し上げます。
青山太郎は大正三年○○市に青山家の長男として生まれました。戦後○○紡績に入社して○○年に退職するまで、とにかく仕事一筋にまじめに人生を送った人でした。退職後は会社の同僚の方々と旅行に行ったり、近所の老人クラブの方々とご親交を賜わり、おかげさまで晩年は楽しく暮らすことができました。遺族にとってはそれは何よりの慰めでございます。又子供達もそれぞれに立派に成長し、亡き兄ももはや何の心残りもなかったものと信じております。青山家につらなる親戚一同これからも心を合わせてやってまいります
が、遺族に対しまして、生前にも増してのご厚誼を賜りますようお願いして、ご挨拶にかえさせて頂きます。
どうも本日はありがとうございました。
" 親族代表挨拶(喪主に代わっておじ)
皆様本日はご多用中の所、多数お集まり頂きまして、誠にありがとうございました。
遺族、親族を代表致しまして、一言ご挨拶申し上げます。私は亡き青山太郎の弟・文次郎でございます。
本来ならば、喪主の花子がご挨拶申し上げるところですが、いまだ学生の身でございますので、私が代わりましてお礼の言葉を述べさせて頂きます。
故人は○○年に○○株式会社に入社させて頂き、定年後も○○株式会社にお世話になっておりましたが、○月○日、心不全のため他界いたしました。在籍中には会社の皆様方には大変にお世話になり、本日の葬儀も、社長様はじめ社員の皆様方のご懇情によりまして、かくも立派に営むことが出来ましたことを大変有り難く思っております。このように多くの方々に見送られてあの世とやらへ旅立つことが出来、兄もきっと喜んでいることと思います。
これからは我々、親族が何かと力を貸して、子供達が立派にやってゆけるよう兄の志を継いで行けるよう心掛けてまいりますが、皆様方には、何卒これからも、兄太郎在世中と変わることなきご厚情を賜りますよう、心よりお願い申し上げ、お礼の挨拶とさせて頂きます。
どうも本日はありがとうございました。
" 町内会代表挨拶(町内会長・葬儀委員長)
本日は、ご多用のところ、青山太郎の葬儀に多数ご参列頂きまして、誠にありがとうございました。
おかげをもちまして本日の御葬儀、滞りなく執り行うことが出来ました。
葬儀委員長として遺族、親戚一同に代わりまして、厚くお礼を申し上げます。故人もきっとお喜びになってあの世に旅立ってゆかれたことと思います。
亡くなられた太郎さんは当地域の発展について大変ご功績のある方でございまして、最近では公民館の建設に熱心に取り組まれておりました。公民館の完成を目前にして逝去されましたことは大変に心残りではございますが、私どもと致しましては、一致団結しご遺志をしっかりと受けついでまいる所存でございますので、どうぞ安心してお眠りいただきたいと思います。
最後になりましたが、ご会葬者の皆様方にこれからも青山家のご遺族に故人生前と変わりないご厚情を賜りますよう、心よりお願い申し上げまして、はなはだ簡単ではございますが、ご挨拶とさせていただきます。
どうもありがとうございました。
通夜
" 通夜の謝辞 励ましへの感謝をのべる
本日は、ご多用中のところ、又、お足許の悪い中を多数お参り下さいまして誠にありがとうございました。
また先程から、慰めや励ましのお言葉を頂きありがとうございました。亡き父も、ともどもに喜んでくれていることと存じます。
本日はおつかれのところを遅くまで本当にありがとうございました。
" 通夜の謝辞 通夜ぶるまいへの案内
本日はご多用中のところ、父の通夜にお集まりくださいまして、誠にありがとうございました。
別室に、ささやかではございますが、軽い食事とお酒の用意を致しておりますので、どうぞ召しあがってお帰り頂きたいと存じます。本日は本当にありがとうございました。
" 町内会代表謝辞(町内葬儀委員) 告別式のお知らせをかねて
ご列席の皆様に葬儀委員を代表いたしまして私から一言お礼の挨拶を申し上げます。
本日は、ご多用にもかかわず、又、会社の方々には遠路わざわざお参り下さいまして、誠にありがとうございました。深く感謝の意を表したいと存じます。
青山太郎の告別式は明日午前十一時より、大乗寺様で執り行われます。どうぞ多数の御臨席を賜りますようお願い申し上げます。老人クラブ、町内会役員の方々には開式三十分前までにはご参集くださいますようご案内申し上げます。本日はありがとうございました。
初七日法要
" 初七日法要喪主挨拶 一般的なスタイルとして
喪主として一言ご挨拶申し上げます。只今はお寺様よりご丁重な初七日のお経を賜りまして、誠にありがとうございます。
容体が急変しました一昨日来、皆様には何かとお世話になりました。お陰様で葬儀も滞りなく済ますことができ、お礼の言葉もございません。あまり突然のことでこれから先のこととて考えてもおりませんが、皆様方のご指導のもと家族力を合わせ、一生懸命父のあとを守ってゆこうと思っております。
どうぞ今後共よろしくお願い致します。
十分な用意も出来ませんでしたが、父の好きだったお酒だけは十分用意致しましたので、生前の思い出など お聞かせ頂きながらゆっくりとお過ごし頂ければと存じます。
本日は誠にありがとうございました。
遺族の御挨拶
遺族側の挨拶でみるお葬式
遺族の方々には、喪主や親族代表としてのご挨拶以外にも、葬儀に参列頂いた方やご寺院に、簡単なご挨拶・御礼をのべる場面があります。
ここでは、ご遺族にとって必要な、ご挨拶の一例を掲載致しました。
" 病院・看護婦への挨拶
皆様には、連日にわたり心からの看護を頂き、本当にありがとうございました。
○○も、きっと喜んでいることと思います。
" 肉親への連絡
(お爺さん)が○時に亡くなりました。今、病院から電話しています。これから家に連れて帰ります。
" ご近所回り
本日、(父)が死去致しました。
今日、明日と人の出入りなど、何かとご迷惑をおかけしますが何卒よろしくお願い致します。
" 会社への連絡
(例1:喪主の会社へ上司に)
(父)が今朝○時に死去致しました。通夜は本日○時より、告別式は明日午前○時より自宅にて行います。
○日頃までお休みを頂きたいと思います。皆様によろしくお伝えください。
(例2:故人の会社へ)
○○の(長男)の○○です。(父)が本日午前○時、病院で息を引きとりました。
葬儀の日取りはこれから親族で相談致しますが、とり急ぎご連絡申し上げます。
" 枕経のお願い
お世話になっております△△町の□□でございます。実は、○○が、つい先ほど亡くなりました。
ただいま自宅へ連れて戻りましたので、ご住職様に枕経をお願いしたいと思います。
" 僧侶への挨拶
お忙しい中、早速ご足労願いまして誠にありがとうございます。(父)もさぞ安心することと存じます。
なお、私共は何分不慣れですので、色々ご指導頂きますようお願い致します。
" 寺院に費用を尋ねるとき
恐れ入りますが、お布施の準備の都合もございますので、いかほどご用意したらよろしいかをお聞かせ願えればと存じます。
" 通夜・葬儀の通知
通夜と告別式の日取りが決まりましたので、ご連絡申しあげます。
通夜は自宅にて本日○時より、告別式は明後日午前○時より、○○寺にておこないます。
皆様によろしくお伝え下さい。
" 世話役のお願い
いろいろお世話になります。わからないことが多く、至らぬ点がございましたら遠慮なくおっしゃって下さい。
どうぞよろしくお願い致します。
" 弔問客の応対
お忙しいところ、お越しいただき、ありがとうございます。生前は、たいへんお世話になりました。
本日○時に、静かに息をひきとりました。たいへん安らかな最後でございました。
" 香典をいただいた時の応対
ご丁寧にどうもありがとうございます。霊前に供えさせて頂きます。
" 対面を申し出る時
よろしければ、最後の姿を見てやってください。とても安らかに眠っております。
" お手伝いの申し出のお礼
ありがとうございます。何から手をつけていいのかわからない状態ですので、大変に助かります。
よろしくお願い致します。
" 僧侶のお迎え
お寒いところ、お越し頂きまして、ありがとうございます。
定刻に始めたいと思いますのでよろしくお願い致します。
" 通夜の読経終了時の挨拶
本日はお忙しいところ、お参り頂きありがとうございました。
故人もさぞ喜んでいることと存じます。お通夜のおつとめは、これにて終わらせて頂きます。
" 通夜ぶるまい始め
ささやかではございますが、お食事の準備がしてございます。
故人の生前のお話しなどお聞かせ頂ければと存じます。
" 通夜ぶるまい終り
本日はお寒いところありがとうございました。
こんなに心のこもったお通夜をして頂き、故人もさぞかし喜んでいると存じます。
これよりは家族にてお守り致します。本日は、どうもありがとうございました。
" 出棺の挨拶
本日はご多用のところ、わざわざご会葬いただき誠にありがとうございました。
生前からご親交頂きました多くの方々にお見送り頂き、故人もさぞかし喜んでいることと存じます。
生前の厚誼に対し厚くお礼申し上げます。これからは、私ども遺族一同故人の遺志に沿うよう努めていく所存でございます。何分のご指導ご鞭撻のほど、お願い申し上げます。
" 心づけを渡すときの言葉
お世話をかけました。ほんの心ばかりでございますが、どうぞお納めください。
" お斎(おとき)の前の挨拶
本日はご多忙のところ、(父)○○のためにご参列下さいましてありがとうございました。
おかげ様で菩提寺のご住職様のお導きで、とどこおりなく葬儀をすませることができました。
簡単ではございますが、食事を用意致しましたので、ごゆっくりお召し上がり下さい。
" お斎の終了時の言葉
本日はこれにておひらきにしたいと存じます。(父)がいなくて寂しくなりました。
残りました家族一同助け合ってやってまいりたいと思います。
これまで同様ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します。